2012年5月12日土曜日

だし屋、りせんさんのはなし。



開業のきっかけはこのおだし。

友人夫婦が、北海道最北の地、利尻島でコツコツ手作りしているだしやさんです。

りせん

昨年の夏、彼らを訪ねに利尻島へ行ってきました。

羽田から稚内へ、稚内から更にフェリーで乗り継いで行くこと、ほぼ一日がかり…
軽く異国の地へ降り立つ気分。

船が島へ到着すると、元旅行代理店勤務の店主•玉木さんが、港で出迎えてくれました。


都内の、某大手企業に勤務していた彼ら。
利尻島の自然に魅せられ、移住を決意するも…
見渡す限りは、「利尻昆布」のお土産屋さん。のみ…

頑張っている昆布漁の漁師さんたち、
一級品の利尻昆布、
それとは裏腹に、化石化していく乾昆布のお土産屋さん。

この昆布を。
もう少し今の形で、紹介したかったと。



りせんのおだしパックは、いちのおだし、にのおだし、さんのおだし、と
微妙にブレンドが異なり、漁師さんから原料の買い付け、その粉砕からブレンド、パック詰めまでを、夫婦二人で手作業しています。

最初はこの違いが分からない…

けれど、使い慣れるにつれて、それぞれの特徴が際立ち、

今日の料理は「いち」で、今日は「に」が合うかな??

そんなことを考えながら料理するのもまた一つの楽しみです。





海に潜り、生い茂る昆布も見せていただきました。

それは、海中に沈んだ、秘密の森のよう…



正直なところ、
彼らに会うまでは…

料理する者、出汁は昆布やかつおからだしを取ってこそ…
なんてえらそうに、だしパックを使うことに抵抗があったけれども。

こんなに丁寧に作られただしパックなら、
もっと気軽に、本物の出汁を、もっと多くの人に、味わってもらいたいです。

ランチ1食分で、20回も、極上の出汁がとれます。


このだしパックのだしがらも万能で、
出汁を取ったあとに袋を破いて、
ふりかけを作ったり…チャーハンやお好み焼きに混ぜてみたり…青菜と合えたり…
炊き込んでおにぎりにしたり…
まるごと使えます。


もちろん店頭には、天然利尻昆布も置いていますよ。